慰謝料を払ってもらう為ノウハウ

交通事故で被害を受けたら、どんな請求ができるの?

福島県郡山市では、交通事故によって毎年多くの人が負傷しています。(参考:郡山市事故発生状況)
怪我をさせられたり車を破損されて、ご本人やご家族は悩んだりパニックになってしまうことでしょう。
誰に頼れば良いか分からない時、お気軽に郡山市の身近な弁護士にご相談ください。
きつ法律事務所の弁護士から、いざという時に役立つ交通事故の損害賠償・慰謝料請求の基礎知識をご紹介します。

交通事故によって怪我をさせられた場合にできる賠償請求

1.治療費、付添看護費、入院雑費など
交通事故によって負った怪我の治療で実際に病院に通ったときにかかる費用です。
2.休業損害
交通事故による通院や入院・自宅療養などで会社を休まなければならなくなった時の給与に相当する金額です。
3.入通院慰謝料
交通事故の怪我で病院に入院したり、通院している間に受ける精神的な苦痛を賠償します。
4.後遺障害による逸失利益
後遺障害が現れてしまった場合に、今後働いて得られたであろう収入のための労働能力に影響を及ぼしたとしてその分を賠償することができます。
5.後遺障害慰謝料
後遺障害が現れてしまったことに対する精神的な苦痛を賠償します。

交通事故によって車を破損された場合

交通事故によって車を破損された場合には、車の修理費などを請求することができます。しかし、修理代が高額になる場合は注意が必要です。

たとえ車が大破してしまっても、必ず修理代や新車購入費を全額受け取れるわけではありません。壊れた車の対価として受け取れるのは、車両の時価額までとなちます。また、車の対価以外にもその他の費用として受け取れる賠償金もあります。

1.登録手続関係費
交通事故によって車が廃車となった場合、新車買い替えのための費用などは賠償が認められます。(登録手数料・車庫証明・納車手数料・自動車取得税など)
2.評価損
破損した車を修理したとしても、事故車として扱われるため評価される価格は低くなってしまいます。これを評価損として請求できる場合があります。
3.代車使用料
車の修理中や新車購入までの間にレンタカーを借りるような場合などに支払われる費用です。
4.慰謝料
物損事故で慰謝料が認められるケースはあまりありません。しかし、「車が自宅に衝突した」などのケースでは例外的に慰謝料が認められるケースがあります。

交通事故によって被害者が亡くなってしまった場合

福島県郡山市でも、毎年複数県の交通死亡事故が発生しています。(参考:郡山市事故発生状況)
死亡事故の慰謝料としては、亡くなった本人の慰謝料と、近親者の慰謝料があります。

亡くなった本人の慰謝料請求権を相続人が相続し、相続人である近親者は本人の慰謝料と自分の慰謝料をまとめて請求することになります。裁判所基準では、亡くなった被害者が一家の大黒柱であった場合2,800万円、母親または配偶者であった場合2,500万円、その他の場合は2000~2500万円といった目安が定められています。

また遺族の慰謝料としては、請求権者1名の場合550万円、2名の場合650万円、3名以上の場合750万円という目安があります。被害者に扶養義務者がいるときには、さらに200万円が加算されます。

交通事故の加害者への損害賠償請求の期限

損害賠償請求権を行使しないまま一定の期間を過ぎてしまうと、その権利が時効になってしまい、被害者はその損害を回復することができなくなってしまいます。

1.加害者に対する損害賠償請求権
損害および加害者を知った時から3年で時効によって請求権が消滅してしまいます。通常であれば障害部分については事故が起きた日から3年、後遺障害については症状固定時から3年間とされています。
また、加害者がひき逃げなどで身元が判明できない場合には、交通事故から20年を経過してしまうと、損害賠償請求権は消滅してしまいます。時効を中断し、権利を守るためには裁判上の請求などによる手段をとらなければなりません。
2.自賠責保険会社に対する損害賠償額の請求権
自賠責保険では、被害者が加害者の加入している自賠責保険会社に対して直接被害者請求や仮渡金の請求をすることができますが、これらの請求権は原則として交通事故があった日から3年以内となります。

きちんと払ってもらう為の5つのノウハウ

適正な賠償を受けられるようになるには、相手方と交渉が重要です。
その為に必要なものをまとめました。参考になさって下さい。

1.警察に連絡
必ず警察に連絡して、実況見分調書を取ってもらいます。重要な証拠になります。
2.加害者情報を確認
加害者の氏名、住所、生年月日、連絡先、車のナンバー、加害者側の任意保険も確認しましょう。
3.事故の証拠保存
ドライブレコーダーの映像や、事故後の車の写真、目撃者がいる場合は氏名や連絡先も確認しておきましょう。
4.病院で診断を受ける
必ず自己判断せず、医師から「症状固定」の診断を受けるまで通院して下さい。
交通事故で被った傷病が重症になった場合、治療期間が1年を超えることは少なくありません。
5.プロへの相談
請求書や各種書類の作成。過失割合の計算などは素人には難易度が高いことです
また、損害項目ごとの賠償金を計算するのも、簡単ではありません。
弁護士は裁判基準で適正な慰謝料を算定し、請求してくれます。
任意保険に弁護士特約が付帯しているのなら、保険会社が弁護士費用を保証してくれます。
 

この記事を書いた人

吉津健三

弁護士 吉津健三

福島県只見町出身。中央大学法学部法律学科卒。
平成18年、福島県郡山市できつ法律事務所を設立。
令和3年度、福島県弁護士会会長を務める。

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