2023.8.1

2023年6月の終了事件

相談の背景
依頼会社(請負人)が相手方(注文主)と請負契約締結に向けて協議を重ね、依頼者が設計図書作成等の費用を支出したにもかかわらず、注文主から一方的に契約の締結を拒否されたことによる損害賠償を請求した事件。
弁護活動の結果
請求金額の約10分の1の金額を支払ってもらう和解が成立した。
事件解決までの流れとポイント
本件は、専門用語で恐縮ですが「契約締結上の過失」がメインテーマの訴訟で、そもそも、依頼者の主張立証のハードルが極めて高い裁判でした。
しかも、依頼者側に書面の証拠はなく、かろうじて、LINEのやり取りが残っていたくらいの状況で、それでもって、依頼者の主張を証明できるものではなく、当初から難航が予想されました。
それでも、依頼者は、設計図書等の費用も支出していましたので、そのままにはしておけないということで訴訟に踏み切りました。
訴訟では、裁判長から敗訴のおそれさえあるとの示唆を受け、上記の和解を受け入れることになりました。

依頼者は、結果にはご不満でしたが、きつ法律事務所の事件への取組みは評価していただけました。
そのため、本件が終了した後も、依頼者は、きつ法律事務所に別件の事件を依頼されました。
本件のように、会社経営をされている場合、理不尽な扱いを受けたままにしておけないとして、訴訟に踏み切られることがあります。
その場合、きつ法律事務所では、弁護士費用を杓子定規に算定することなく、勝訴の見込みや回収可能性等まで視野に入れながら柔軟に算定していますので、必ずしも勝訴間違いなしという事件ではない案件でお悩みの方は、きつ法律事務所に相談だけでもされてみてはいかがでしょうか。
何らかの有益な情報が得られることもあると思います。

この記事を書いた人

吉津健三

弁護士 吉津健三

福島県只見町出身。中央大学法学部法律学科卒。
平成18年、福島県郡山市できつ法律事務所を設立。
令和3年度、福島県弁護士会会長を務める。

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