2016.3.1

重要な法改正が目白押し、2016年に施行される主な改正法とポイント

2015年は法改正・施行の当たり年と言われるほど重要な法改正が多数ありました。しかし、2016年もさまざまな社会情勢や法体系の中には転機を迎えるものが多く、重要な法律が続々と改正、施行されます。

その中から郡山市の皆さんにも、ぜひ知っておいて頂きたい法改正をピックアップしてご紹介、そのポイントも解説しましょう。

不正競争防止法が情報漏洩を厳罰化 (1月施行)

営業上知り得た情報や個人情報などが価値のある情報として狙われる時代を反映して、こうした情報の漏洩事件が後を絶ちません。

そこで改正されたのが、不正競争防止法です。1月施行なので、すでに施行済みです。法定刑が引き上げられただけでなく、犯罪収益の没収が可能になりました。さらに未遂行為でも処罰が可能になっているので、かなり本気度の高い厳罰化だと言えます。

労働基準法が有給休暇を義務化 (4月施行)

4月に施行される改正労働基準法には、多くの目玉となる改正点があります。改正のポイントをまとめると、以下のようになります。

  • 特定高度専門業務
  • 成果型労働制の創設や時間外労働に対する指導強化
  • 有給休暇取得の義務化

多様化するワークスタイルという現実に即したものに法体系を合わせて行くという考え方が盛り込まれているのと同時にブラック企業などの社会問題を受けて労働者の権利をより守る意図が見られます。

事業者必見、1年以内に有休消化をしないと罰則も

そして労働基準法改正の最大の目玉は、有給休暇取得の義務化でしょう。有給休暇は制度こそ整備されてはいてもなかなか取得できていないという現実を見据え、年間10日以上の有給休暇が与えられている人に対しては、そのうち5日は付与をしてから1年以内に取得しなければならない(つまり、休まなければならない)と義務化された点に注目です。

この規定には今後罰則が設けられる見通しなので、事業者の皆さんは今のうちから対策をしておく必要が出てきました。きつ法律事務所としては、就業規則の見直しや有給消化を促進する職場改革をご提案いたします。

女性活躍推進法改正 (4月施行)

女性の社会進出を促す目的で2015年に成立した女性活躍推進法が、2016年4月に施行されます。

これにより、301人以上の社員がいる企業や国・地方自治体などの職場において女性の活躍に関する状況把握と課題分析、そして課題を解決するための目標設定、届出、周知、公表が義務づけられます。郡山市および周辺の地域にも301人以上の規模を持つ企業は多数あるので、法務面での対策や今後予定されている優良企業への認定についてもご相談ください。

なお、300人未満の企業については努力義務となっていますが、今後の社会情勢次第では取り扱いが変わってくる可能性もあります。

2016年の法改正にも弁護士のチカラを

その他にも障害者雇用促進法の改正など、郡山市やこの周辺地域の事業者の皆さまに関わりが多い法改正が目白押しです。

きつ法律事務所ではこうした法改正に合わせた労使・労務問題をはじめ、コンプライアンス強化など総合的な企業法務をご提供いたしております。

地域に根ざした身近な法律のプロである、きつ法律事務所までお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

吉津健三

弁護士 吉津健三

福島県只見町出身。中央大学法学部法律学科卒。
平成18年、福島県郡山市できつ法律事務所を設立。
令和3年度、福島県弁護士会会長を務める。

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