2015.1.19
2015年6月から、自転車の悪質な交通違反者に安全講習が義務づけられることになります。自転車の危険な運転による交通事故が多発し社会問題化したため、罰則が強化されました。
自転車で危険行為を繰り返せば安全講習の受講命令、違反には罰金も
郡山市内では昨年、自転車に関連する交通事故(人身事故)が272件発生しました。
このような交通事故は、自転車が自動車に衝突される事故だけとは限りません。自転車の危険な運転が人を傷つけ、加害者となる事故も近年増加しています。
このような事態を受けて、2013年に道路交通法が改正され、2015年6月から施行されることとなりました。
自転車による重大な交通事故を防止するため、危険行為を繰り返す自転車の利用者に対して安全講習が義務づけられることになっています。
この安全講習の詳しい内容は次のとおりです。
安全講習の仕組み
自転車の運転者が一定の危険行為を行い、警察に2回以上摘発された場合、公安委員会から安全講習の受講命令を受けることになります。
もしも受講命令を受けてから3ヶ月以内の指定期間内に講習を受講しない場合は、5万円以下の罰金となります。
どのような危険行為が対象となるのか
では、安全講習を受講する対象となる危険行為とは、どのような行為でしょうか。
対象となるのは、道路交通法に違反し、特に道路交通に危険を生じさせるおそれがある行為です。
つまり放置しておけば重大な交通事故を引き起こしかねない危険な違反行為が対象とされます。
その具体的な内容は、間もなく制定される政令で詳細が決まりますが、主に次のような行為が予定されています。
- 危険行為の具体例
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- 信号機の信号を無視すること
- 通行の禁止等に違反すること
- 踏切を通過すること
- 一時停止を無視すること
- 酒気帯び運転をすること
- 安全運転の義務に違反すること
心配事は弁護士に法律相談を
自転車は、誰でも運転ができ、気軽に利用できる乗り物です。
しかし自動車と同じくスピードを出す乗り物である以上、被害者に重大な怪我をさせる交通事故を引き起こす危険をもっています。
今回の罰則強化を機会にして、自分が自転車の危険な運転をしていないかどうか、よく注意をしてみてはいかがでしょうか。
なお、自転車で重大な交通事故を引き起こし多額の賠償請求をされる事件や、逆に自転車の事故の被害に遭ったという事件も、この郡山市内で多く発生しています。
実際、きつ法律事務所でも依頼者の方が、自転車に乗っていてうっかり人にぶつかってしまい、その人から損害賠償をされているという事件を担当させていただいております。
最初は軽い事故と思っていても、後で重大なトラブルに発展してから慌てて法律相談をするかたも多々いらっしゃいますので、油断は禁物です。
少しでもご心配なことがありましたら、きつ法律事務所までお気軽に法律相談にいらして下さい。弁護士から適切なアドバイスをさせていただきます。
この記事を書いた人
弁護士 吉津健三
福島県只見町出身。中央大学法学部法律学科卒。
平成18年、福島県郡山市できつ法律事務所を設立。
令和3年度、福島県弁護士会会長を務める。
コメント
郡山市の皆様の法的トラブルが一刻も早く解決できるよう
常に迅速な対応を心掛けています。一人で抱えずにご相談ください。
きつ法律事務所 吉津健三